弁護士バッジよもやま話

  • 2015.02.25 Wednesday
  • 15:23
弁護士の村田です。

先日,弁護士会の委員会の関係で,三原の中学校まで授業をしに行ったのですが,学生に話をする際の鉄板ネタの一つに,弁護士バッジトークがあります。
大体,どの学校に行っても,弁護士バッジを見せると学生はすごく盛り上がってくれて,授業で難しい話をして冷え込んだ空気を暖めるのには非常に便利なのです。
今日は,そんな弁護士バッジのお話をしてみます。

さて,学生にバッジを見せた際に,「弁護士バッジってどこで買うんですか?」との質問を受けましたが,実は弁護士バッジはそれぞれの弁護士が自分で買ったものではありません。
弁護士になる際に,日弁連から借りているものなのです。
したがって,紛失するとすごく怒られますし,当然弁償しなければなりません。
特に,弁護士バッジを着けていれば,ほとんど警察関係施設に顔パスで入れるようになるので,万が一弁護士以外の人の手元に渡って悪用された場合には大事です。
そういう訳で,紛失した場合には,失くした顛末とかを記載した始末書を日弁連に提出する必要があるのです。

そんな弁護士バッジのデザインは,よく見ると以下の写真のようになっています。



まわりの模様は,「ひまわり」をイメージしたもので,「正義と自由」を意味しています。
また,真ん中には「公平」を意味する「天秤」の模様が描かれているのが分かるかと思います。
そして,裏側には,弁護士の登録番号が刻印されていますので,その番号を見ればどの弁護士のバッジかは分かるようになっているのです。

ちなみに,上記バッジは私のバッジを撮影したものです。
もらった当初は金メッキでピカピカと輝いていましたが,何年も使っていていますので,既に金メッキが剥がれかけて地肌の銀色がうっすら見え始めています。
金メッキが剥がれていない方がピカピカと綺麗なので,そっちの方がいいと考える人もいますが,一方で,そのようなピカピカしたバッジを着けていると,経験の浅い新人弁護士であると相手から舐められる可能性がありますので,バッジのメッキを敢えて剥がすべく,故意に小銭等でバッジをこすったりする若手弁護士も中にはいます。
何十年ものキャリアを有する大ベテランの先生にもなると,バッジの金メッキはほとんど全て剥がれてしまって銀色のバッジになっており,これはこれでいぶし銀で非常にかっこよく,若手の弁護士はいつか自分のバッジを銀色にすることを夢見ていることも多いですね。

さて,そんな弁護士バッジ。
私は幸いにしてまだ一度も紛失はしていませんが,ベテランの先生の中には,紛失してしまって以降,面倒くさいので再発行の手続きを取っておらず,手元にバッジがない,なんて先生もいらっしゃいます。
それでも業務に支障がないのは,そういう先生は大体が偉い先生なので,バッジがなくても顔が売れており,本当の意味での顔パスが可能だからこそ問題ないのであって,私のようなベテランではない弁護士がバッジも着けずに関係各所に行っても門前払いを受けること確実ですので,とりあえずはバッジの紛失には気を付けようと思います。

初春のメバリングin大崎下島

  • 2015.02.23 Monday
  • 12:20
弁護士の村田です。

先日、釣りの大先輩で弁護士の大先輩でもあるF先生から、「今はカブラ仕掛けでのメバリングが熱いよ!」とのお誘いを受けましたので、弊所の宮崎弁護士と共に、呉の大崎下島までメバル釣りに行ってまいりました。
普段、アオリイカアオリイカばっかり言っている私でも、冬にアオリイカを狙うのは信じる心が試されますので、4月以降の解禁日までの釣り欲を満たすためにも、メバルに浮気をしてみようとの魂胆です。

さて、そんな訳で大崎下島まで来た訳ですが、またしてもどういう訳か雨模様。
とは言え、釣り場に着いた時点ではテンションが上がっておりますので、雨も何のそのといった感じで釣りを開始。
したはいいものの、メバリングをするのは初めてだったので、仕掛けを作るのに大苦戦。
たださえ仕掛けを作るのに時間がかかる上に、投げた途端に根がかりを連発する体たらく。
地球に仕掛けを持っていかれる度に「また最初から仕掛けを作り直すのか…。」と冷たい雨に濡れながら心が折れかけていたところ、ようやく作り直した仕掛けで初ヒットが。
10センチそこそこのこまいメバルでしたが、現金なもので、小さくても魚が釣れると今までの苦労も忘れて俄然やる気に。
そのやる気が功を奏したのか、それからは調子よく15センチ前後のメバルがちょこちょこ釣れて、気付けばこまいのも合わせれば10匹近くの釣果が出ておりました。
が、とは言え日が落ちて夜になると、雨足も強くなり、寒いのなんのって手がかじかんで仕掛けを作るのも一苦労な状態に。
折り悪く、メバルのヒットもなくなり始めたので、ここらでお開きしようか、ということでひとまずは撤収することに。
けれど、大ベテランのF先生いわく、「今日はまだ外気温が高いので、これくらいじゃ寒いとは言えないよ。」とのこと。
そんなお言葉に「まだまだ修行が足りないな…。」と実感しつつ、帰りに買ったホットコーヒーで手を温めながら帰路に着いたのでした。

ただ、初メバリングはなかなか繊細な釣りで楽しかったので、次は雨の降っていない日にリベンジしたいものです。

山崎蒸留所探訪記

  • 2015.02.09 Monday
  • 13:20
弁護士の村田です。

先日,懇意にしているバーのバーテンダーさんのご厚意により,ジャパニーズウィスキーのメッカでもあるサントリーの山崎蒸留所の施設見学に同行させていただくことになりましたので,弊所の宮崎弁護士含む有志と共に山崎蒸留所に行って参りました(前々回,竹鶴酒造を見に行っていたのもこの布石だったのです。)。

さて,山崎蒸留所と言えば,大阪と京都の境目にある天王山の麓に造られたサントリーの蒸留所で,日本初のモルトウィスキー蒸留所としても有名な場所です。
我々見学メンバーも,山崎駅から降りて霧の中を暫く歩くと,山の麓に位置する蒸留所の威容が見えてきて興奮を覚えてきました。



施設見学を始める前に,まずは工場隣のウィスキー館にて,世界各地のウィスキーボトルを眺めながら,見学の機運を高める我々メンバー。



工場に入ると,ウィスキーを作るために発酵させたもろみを蒸留させるポットスチルが我々をお出迎えしてくれて,既に工場内は仄かなアルコールの匂いが充満していました。



さらに工場内部へと足を進めると,今度は蒸留したアルコールを熟成させる樽の貯蔵庫に。中には日本最古の熟成樽である1924年の樽も存在しているとか。
なかなか圧巻な景色でした。



さて,そんな工場見学が終わると,お楽しみのウィスキー試飲コーナーに。
有料ではあるものの,世界各地の貴重なウィスキーが試飲できるこのコーナーで,工場見学で学んだウィスキー製造のイメージをそのままに色んなウィスキーを味わいながら談笑していると,次第に気分が良くなって参りました。



そんな気分の良い中,試飲コーナーのメニューの中に,幻の響35年ボトルを発見。
人間国宝の酒井田柿右衛門がボトルを作ったこの響35年ボトル,ボトルで購入すると市場価格が100万円を超える超高級ウィスキーです。



が,試飲コーナーでほんの少し試飲するだけならそこまで高くはありませんので,せっかくの機会だし,と言うことで有志メンバーでお金を出し合って,ちょびっと試飲してみることに(ちなみにこの時の試飲の値段は……ご想像にお任せします。)。
その味はと言うと…,私のような若造が語る言葉を持ち得ませんので,あと20年後くらいに語らせてもらえばと思います。

さて,そんなこんなで,山崎蒸留所を堪能してきた訳ですが,今回このようなお話をしたのも,「酒を飲む」という行為が弁護士の仕事と密接に関連しているからであります(単にお酒が好きだというだけではないのです。)。

と言うのも,弁護士はいつ司法試験に合格したのか,という上下関係に非常に厳格で(弁護士は相手の弁護士が何期の先生なのか?ということに非常に敏感なのです。),期が上の先生は基本的には期が下の弁護士に奢らなければならないといった暗黙のルールが存在し,期が下の先生と飲みに行く時には自分がある程度奢ることを覚悟でお店に行ったりします。
そういう時に,じゃあ大衆居酒屋で,と言うのでは恰好が付きませんので,どの弁護士であっても,大体自分のお店というものを持っているものなのです。
また,弁護士は客商売ですので,事務所の椅子にふんぞり返っていれば勝手に仕事が降ってくる訳じゃあありません。
多かれ少なかれ営業をして仕事を取ってくる必要がある訳でして,他業種の方と懇意になった際に,じゃあ一緒に飲みに行きましょうとなった時にも,自分だけのお店を持っていると非常に営業には便利なのです。

そういう訳で,バーなりラウンジなりの自分だけのお店を開拓し,営業等に利用していくためにも,ある程度お酒の知識があった方が良いという話な訳でして,弁護士という職種にとって「お酒を飲む」という行為はそれなりに大事な行為な訳です(という言い訳のもとに家族を説得して飲みに行っている弁護士は非常に多いでしょうが。)。

私もそんな弁護士の端くれ,今後も仕事のみならずお酒についても造詣を深くしていかなければ,と考えた結果,上記山崎蒸留所探訪に行った次第なのです。
そして,いずれは,さらに白州,余市等の別の蒸留所にも行ってみたいものです。

裁判員裁判における証拠等の配慮の必要性

  • 2015.02.06 Friday
  • 12:56
弁護士の村田です。

先日,ニュースでとある裁判員裁判にて,遺体の写真を見た裁判員が意識を失ったとの話がありました。
殺人事件など,人が亡くなられている事件の場合,どうしてもそのご遺体に関わる証拠が何らかの形で裁判に出てこざるを得ず,それを見た裁判員に悪影響が出るのではないかということは,当初からずっと危惧されていました(し,実際に裁判手続の中で心の傷を負ったとして元裁判員の方が国を相手に損害賠償訴訟を起こしている事案も発生しています)。
今回のニュースは正にその危惧が表面化した事例と言えるでしょう。

さて,上記ニュースを見て,私も以前担当した裁判員裁判で同じようなことがありましたので,あながち他人事でもなかったなという感想を持ちました。
私が以前担当した裁判員裁判も,傷害致死で相手の方が亡くなられていたのですが,その死に方がかなり特殊な事例でしたので,証拠として,被害者の方が亡くなられた事件現場の様子やご遺体の様子などに関連した証拠が裁判で提出され,被告人質問の際に被害者の方が亡くなられる際の経緯等について比較的詳細に聴き取りがなされていました。
その際,そのやり取りを聞いていて流石に気分が悪くなったのか,裁判員の方の内の1名が休廷を申し出るということがあったのです。
その後,休憩して気分が回復したのか,再開後は特に問題なく手続が進み,無事判決が出されたのですが,後日裁判所と検察官との間で行った反省会においては(広島地裁においては,裁判員裁判を実施した後,裁判所・検察官・弁護士の三者で終結した裁判員裁判の反省点を当事者間で協議する会合が設けられることが通例なのです),やはり裁判員に対する配慮が足りなかったのではないかという点が議論されました。
と言うのも,我々法曹は普段からそういった人の生き死にに関わる事件に携わってきていますので,一般の方々に比べてどういう画像を見ると気分が悪くなるのかといった感覚が麻痺してきている傾向があり,この時も,写真は白黒にするのかとか,現場に残った血の様子は写真ではなく絵で表現すれば足りるのではないかとか,事件現場等に関連する証拠に関し裁判期日前の打合せで色々と三者で議論をしていたのですが,それでも,一般の方が見た場合どう感じるのか,という点で想像力が多分に欠如していた可能性は否定できなかったのです。

とは言え,一方で,あまりに裁判員に配慮し過ぎた結果,裁判で出される証拠が簡略化され過ぎると,裁判員の方々にその事件がどういう事件なのか,といった点に関して具体的なイメージがほとんど伝わらず,結局裁判が形骸化してしまう可能性もあります。
なので,裁判員裁判においては,どこまでご遺体の写真等に関して裁判員に配慮しなければならないのか,という点は非常にセンシティブで難しい問題だと思います。

麦の唄

  • 2015.02.04 Wednesday
  • 18:14
弁護士の村田です。

先日,仕事の関係で竹原市に行ってきたのですが,竹原市と言えば,今では連続テレビ小説「マッサン」の主人公のモデル竹鶴正孝氏の生まれ故郷であることで有名な土地。
せっかく竹原に来たのであれば,竹鶴酒造も見に行かざるを得まいということで,広島に帰る前にふらっと竹原観光を敢行しました。
さて,駅前の商店街を歩いていると,早速「マッサン」の主題歌「麦の唄」が流れているじゃあありませんか。
気分はすっかりマッサンになりきった私はそのまま竹鶴酒造がある町並み保存地区に。
昭和初期の香りを残した保存地区をプラプラと歩いていると,目的の竹鶴酒造を発見。
記念に写真を撮影した後,とりあえず家に帰って秘蔵のウィスキーでも飲むかという気分になったのでした。

そんな気分にひたれることもありますので,たまには出張もいいものなのです。

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